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仏壇仏具の総合メーカー|お仏壇のクマダ
2025.10.16
お仏壇の引っ越し方法とかかる費用は?

仏壇引越しの完全ガイド|費用相場と手順を徹底解説
仏壇引越しで失敗しないために知っておくべきこと
引っ越しが決まったとき、「仏壇はどうやって運べばいいの?」「普通の荷物と同じように扱っていいの?」と不安に感じる方は少なくありません。
仏壇は、ご先祖様や故人をお祀りする神聖なものです。通常の家具とは異なり、宗教的な配慮と専門的な知識が必要になります。
この記事では、仏壇引越しの正しい手順から費用相場、注意点まで、実務経験をもとに分かりやすく解説します。初めて仏壇を移動する方でも、安心して準備を進められる内容になっています。
仏壇引越しに必要な4つのステップ
仏壇の引越しは、以下の4つのステップで進めます。
ステップ1:閉眼供養(魂抜き)を行う
仏壇を移動する前に、必ず閉眼供養(へいがんくよう)を行います。これは「魂抜き」とも呼ばれ、仏壇に宿っている仏様やご先祖様の魂を一時的にお抜きする儀式です。
手配方法:
- 菩提寺のご住職に連絡して日程を調整
- 遠方の場合は引越し先の同宗派の寺院でも可能
- 一般的に引越しの1週間前までに実施
お布施の相場: 2万円〜5万円
ステップ2:仏具を丁寧に梱包する
閉眼供養が終わったら、仏具を一つひとつ梱包します。
梱包のポイント:
- 位牌、本尊、遺影は別に手持ちで運ぶ
- 燭台や香炉などの金属製品は緩衝材でしっかり保護
- ガラス製の仏具は新聞紙やプチプチで二重に包む
- 写真を撮って元の配置を記録しておく
ステップ3:仏壇本体を運搬する
仏壇本体の運搬は、サイズと重量によって方法を選びます。
小型仏壇(高さ60cm未満)の場合:
自家用車での運搬が可能ですが、必ず立てた状態で運びます。横倒しは仏壇の歪みや破損の原因になります。
中型〜大型仏壇の場合:
専門業者への依頼を強くおすすめします。唐木仏壇や金仏壇は非常に繊細で、素人が運ぶと扉や彫刻部分を破損するリスクがあります。
ステップ4:開眼供養(魂入れ)を行う
新居で仏壇を設置したら、開眼供養(かいがんくよう)を行います。これは「魂入れ」とも呼ばれ、再び仏様をお迎えする儀式です。
タイミング: 引越し後1週間〜1ヶ月以内が一般的
お布施の相場: 2万円〜5万円
仏壇引越しの費用相場【2025年最新版】
仏壇引越しにかかる費用は、自分で運ぶか業者に依頼するかで大きく変わります。
自分で運ぶ場合の費用内訳
項目 | 費用相場 |
---|---|
閉眼供養(魂抜き) | 2万円〜5万円 |
開眼供養(魂入れ) | 2万円〜5万円 |
梱包資材 | 3,000円〜5,000円 |
運搬費用(車・ガソリン) | 実費 |
合計 | 5万円〜10万円程度 |
専門業者に依頼する場合の費用内訳
項目 | 費用相場 |
---|---|
閉眼・開眼供養 | 別途手配(近隣の移動の場合は行わない場合もあり) |
仏壇運搬費用(近距離) | 5万円〜10万円 |
仏壇運搬費用(遠距離) | 10万円〜30万円 |
クリーニング(オプション) | 20万円〜 |
合計 | 5万円〜30万円程度(クリーニングする場合は別途) |
注意: 大型の金仏壇や唐木仏壇の場合、さらに費用が高くなることがあります。
費用を抑えるコツ
- 引越し繁忙期(3〜4月)を避ける
- 複数の業者から相見積もりを取る
- 供養の手配は自分で行い、運搬のみ依頼する
- 引越し業者の「仏壇専門プラン」を比較検討する
仏壇の引越し方法|自分で運ぶ vs 業者依頼
どちらの方法を選ぶべきか、判断基準を解説します。
自分で運んでも大丈夫なケース
- 上置き型の小型仏壇(高さ60cm未満)
- 重量が20kg以下
- 移動距離が50km以内
- 車に安定して積載できる
- 運搬を手伝ってくれる人がいる
業者に依頼すべきケース
- 台付き型の中型〜大型仏壇
- 金仏壇や唐木仏壇などの高級仏壇
- 移動距離が100km以上
- 階段やエレベーターでの運搬が必要
- 時間的余裕がない
重要: 高価な仏壇や思い入れの深い仏壇は、多少費用がかかっても専門業者に依頼することをおすすめします。破損した場合の修理費用のほうが高くつくケースも多いためです。
仏壇引越しでよくある失敗と対策
失敗例1:供養を行わずに運んでしまった
問題点: 宗教的に失礼にあたり、家族や親戚から指摘される可能性がある
対策: 必ず事前に菩提寺に相談し、閉眼供養が必要か確認する。浄土真宗では「遷座法要」と呼ばれることもあります。
失敗例2:横倒しにして運搬した
問題点: 扉の歪み、彫刻部分の破損、金箔の剥がれなどが発生
対策: 自分で運ぶ場合は、小さな仏壇でも、立てた状態で運ぶ。横倒しにすると仏壇の仕様により彫刻や部品などが外れてしまう場合がある。
失敗例3:新居の設置場所を考えていなかった
問題点: 搬入後にスペースが足りない、方角が悪いなどの問題が発生
対策: 引越し前に新居の間取りを確認し、設置場所と搬入経路を事前にシミュレーションする。
新居での仏壇設置|理想的な場所の選び方
仏壇を安置する場所は、以下の条件を満たす場所が理想的です。
避けるべき場所
- 直射日光が長時間当たる場所(変色や劣化の原因)
- 湿気の多い場所(カビや腐食のリスク)
- エアコンの風が直接当たる場所(乾燥による割れ)
- トイレや浴室の近く(宗教的に不適切)
おすすめの場所
- 仏間や和室の床の間
- リビングの落ち着いた一角
- 南向きまたは東向きが良いとされる(宗派により異なる)
- 家族が毎日手を合わせやすい場所
ポイント: 宗派によって方角の考え方が異なるため、気になる場合は菩提寺に確認することをおすすめします。
浄土真宗の方へ|仏壇引越しの特別な配慮
浄土真宗では、仏壇に「魂が宿る」という考え方をしないため、厳密には閉眼供養は不要とされています。
ただし、以下の対応が一般的です。
- 「遷座法要(せんざほうよう)」または「遷仏法要」を行う
- 仏壇を移動することをご本尊にご報告する儀式
- お布施の相場は他の宗派と同程度
詳しくは所属寺院のご住職に相談することをおすすめします。
まとめ|仏壇引越しで大切な5つのポイント
仏壇の引越しを成功させるために、以下の5点を押さえておきましょう。
- 供養は必須 - 閉眼供養と開眼供養を必ず行う
- サイズで判断 - 小型なら自分で、大型なら専門業者へ
- 費用は5〜30万円 - 方法とサイズによって大きく変動
- 横倒し厳禁 - 常に立てた状態で運搬する
- 設置場所を事前確認 - 湿気と直射日光を避ける
仏壇は、ご先祖様や故人との大切なつながりを象徴するものです。慌てず、丁寧に、心を込めて移動させることが何より重要です。
不安な点があれば、菩提寺や専門業者に相談しながら進めることをおすすめします。
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