クマダの職人はとにかく「物を作ることが好き」なのです。
好きな事には妥協を許さず、限られた期間の中で
最上の物を仕上げる事にとことん拘ります。
例えば木材。桧・欅・ヒバ等それぞれの自然木の性質を
よく見抜き、隠れている部分の反り節、割れ、等々計算に入れ、
製材、組み立て加工していきます。
1ミリの誤差も許さない、妥協しない心とこだわる技術がここにあります。
正直なところ、「これは不可能じゃないのか?」と
思ったご依頼は多数ありました。
しかしクマダの職人は「無理」の一言を一切口に
せず、どうやったら「可能」になるのか、すぐに
一つ一つ問題の解決策を話し合い始めます。
長年、寺院用の本格式仏具を制作してきたという
自負と豊富な経験がある彼らには「できない」と
切り捨てる事はプライドが許さないのでしょう。
以前、北海道の大きな新築のお寺様用に、
別注8尺(直径約2m40cm)の仏天蓋を製作した
事があります。
そのお寺様の天井は非常に高く、普通に製作した
だけでは取付がままならない状態でした。
しかし、職人達は、空中で組み立てながら設置する
という発想で見事に仕事を完遂したのです。
▲クレーン車も使えない状態で巨大な天蓋を高い天井に吊るさなければなりませんでした。そこで、空中で組み立てながら設置できる様に設計を行いました。
▲寺院用仏具の彫刻の彩色中。
職人一人ひとりが専門的な技術を多数持っています。
60年間、クマダでは寺院仏具を造り続けています。それは一般向けの仏壇や、仏具の作成、修復サービスを手掛ける現在でも変わらず、職人は寺院仏具製作をメインで行っています。
その背景には、一般の仏壇や仏具はお寺の簡易縮小版であり、寺院仏具の製作は全ての基礎であるとの考えがあります。また、
クマダでは宗派を問わず製作しており、様々な要求に答えることにより、技術を高めています。
「本物の技術を」それがクマダの職人の信念なのです。


▲どんな形状の加工でも、それに合わせたこだわりの道具を駆使して仕上げられます。
▲良い物は良い環境から。工場を常にきれいに保つ事で、正確な作業と職人の仕事へのこだわりが培われています。
▲商品の元となる木材には、ひとつひとつ個性があります。
種類は同じでも、木目やそり具合を確かめ、職人は選び抜きます。
▲クマダでは、オーダー品の依頼が多く、一から図面を引く事もしばしば。しかしそんな時こそ、職人は活きいきとした仕事をするのです。
▲ クマダでは木地から作成しているので、変わった形状のものでもお手の物です。
クマダではどんな形状の加工でも、それに合わせたこだわりの道具を駆使して仕上げられます。
代々受け継がれる大切な商品だからこそ、工房内の清潔・整理整頓にこだわりを持って、末永くご愛用頂けますように心を込めて制作しています。